不空郎さん宅風伯 VS シークェイン
助走もつけず、巨漢が斬り込む。それを受け止めた剣ごしに、青年は微笑した。
「命がひとつしかないのが惜しい」
「なんで」
「あんたとは何度でも、本気の勝負ができそうだ」
剣を打ち払い、距離を取る。
「…命がひとつだからできるんだろ、本気の勝負ってやつは」
巨漢が白い歯を見せ、にやりと笑った。
<<前へ
次へ>>
▽ Recycle へ戻る ▽