

| ―――都の朝は遅い。 |

| プォ――――――ン |

| ―――なんだ? |

| 「諸侯連合より召集があった」 |

| 「無論、オルドークからも人を出す」 |


| 「行きます」 |

|
「やめよ、シュリアスト。 クローディア家の嫡男を 今 危険にさらすわけにはいかん」 「ご心配には及びません、叔父上」 |

| 「トーリヤ」 |

| 「はっ」 |

|
「シュリアスト様は既に二度 戦場に出ておられます。 剣の腕から言っても問題はないかと」 |


| (戦場……) |

|
この後 イャバの指示で 師範が道場の強い者を順に挙げて行き |

| その中にはおれの名前もあった。 |

| 「シークェイン!」 |

| 「すげぇなお前、稽古2ヶ月で戦場に出れるなんて」 |

|
こいつの名はアイガーレ 初対面からおれに声をかけてきた気のいいやつだ |

| シュリアストとおれとの関係は、こいつにも言ってない |

| 多分、言える時は来ないだろう |

| 「俺の分まで頑張って来いよ!」 |

| 「おう。じゃあな」 |


