<<  >>
3-06 孤独





「なん…だよ、それ」



「シークって

「呼んでくれよ」





「昔みたいに」













「よく帰ってきたな

「シーク」








「このあたりは今年から諸侯連合に併合されたんだ」



「オルドークって言ったらその二番目の頭だろ」

―――そんなこと知らなかった

知らなかったしどうでもよかった




「おふくろは」










「ごめん!」

「ごめん……おれ…



「お前のおふくろさんのこと……任されたのに……

「うちのクソ親父が―――」











「…よォ、シー坊か
「何だかしらねえけどいい生活してるそうじゃねえか」





「シ…!」




「おふくろをどうした」




「ヘッ。その様子じゃもう聞いてんだろ」







「お、おれのせいじゃねぇ! あの女が勝手に死んだんだ!」





「おまえが殺したんだ!

「おまえが殺したんだ!!



「殺してやる!!」



「や、やめてくれシーク!
「それ以上やったら本当に…」



―――許さない

―――許さない



―――おれがここを離れさえしなければ





―――あいつのせいだ



―――あいつが親父を殺したから



―――あいつさえいなければ

―――あいつさえ…









>> 3-07 リンカ



戻る