Random Box 9-01
―――リレー小説『ラドウェア学園戦争』―――
2003.12.7〜?

企画解説 (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10)


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▼KaL@管理人▼
 昨日と同じ今日が来て、今日と同じ明日が来る。誰もそれを、疑ってなどいなかった。その日までは。

ディアーナ「それでは、校長先生のお話です」
ティグレイン「フッ」
ディアーナ「以上です。それでは次は…」

 ラドウェア高校は普段どおりの平和を謳歌しているかに見えた。しかしその時すでに、全国不良連合は校舎前に迫っていたのである。

ヴェスタル「ここがラドウェア高校か」
エンガルフ「なかなかの進学校と聞いたが?」
ヴェスタル「しかし、腕の良い者がそろっているとも聞く。油断するな」
エンガルフ「クックック。貴様の無精ヒゲの親父面よりも、私の方が余程不良らしい事は周知の事実」
ヴェスタル黙れ。
ヴァルト「やー、マジでオッサン何年留年したのってカンジ」
ヴェスタル黙らぬか。

 その頃、ラド校内では……。

▼むねをさん▼
 今日も廊下に響き渡る歌声
……ばばんばばんばんばん……びば……のんのん……。
フェイン「ha!!!VivaNonNon!!!っと。ぐっもーにんえぶりばでー!」
シャンク「グッモーニンじゃない!何なんだその歌は!?変な歌を歌いながら登校するのは止めてくれと散々言ったじゃないか!」
フェイン「え?それは、つまりキーを半音上げた方が良いって事かな」
シャンク「ど、どうしてそうなるんだ!」
シーク「何だ、何だ。朝っぱらから騒々しいじゃねーか?ケンカか?」
シャンク「ちょっと待て。何で君は学校に来るのに鉄パイプしか持ってきてないんだ!?(汗」
シーク「あ?他に何が必要なんだ?」
シャンク「な、何って、君」
フェイン「弁当だね!」シーク「なるほど!」シャンク「なるほどじゃない!!」
ディアナ「お弁当は、何時も御飯が偏ってて、ちょっとスペースが空いちゃってさみしいです。(寝ぼけ気味)」
フェイン「んっふっふ。俺の弁当はすごいよ」
シーク「すごいっつーか、くさいぞ。」
 おもむろに弁当を取り出すフェイン、そして弁当の蓋を取ると
一同「……!!」
シャンク「キ、キムチが!!キムチが主食のポジションを占め、タクアンとピクルスがおかずのポジションに……」
フェイン「まだまだ!オヤツはこれだ!!」
シャンク「な、なにぃっ!千枚漬けだとッ!!」
ディアナ「漬け物まみれ……塩分過多です」
シーク「どーりで臭いわけだ。」

レリィ「あの……授業……始まってるけど……」

そんなこんなで、平和ボケを突っ走ってい時。
剃刀のシュリに禍いが降り掛かろうとは誰が予想したであろうか……。

▼けぃさん▼
シーク「授業?んじゃ屋上でも行くか」

レリィの言葉を聞いたシークェインは鉄棒を肩に掛け、踵を返し教室を背にした。
―――瞬間。

『ガンッ』
シュリア「ぐぉっ…」
フェイン「Dohhh!大丈夫かいハニー!?」
ディアナ「すごい直撃っ」

鉄パイプの直撃を顔面に受け、歯を食いしばるシュリア。

フェイン「Great!さすが『剃刀のシュリア』!このくらいの攻撃ではびくともしない」
ディアナ「普通だったら泣いちゃうよねっ」
レリィ「鼻血出てるし、凄い形相で耐えてる様に見えるけど…」
by asazaさん:お絵描きBBS
シーク「なんだ、シュリアか」
シュリア「なんだじゃないっ!!!」
シーク「どうした?鼻血出てるぞ」
シュリア「貴様のせいだろうがっ!!!」
シャンク「シュリアストちゃん、女の子はそんな言葉を使っちゃ駄目だよ」
シュリア「うるさいっ」

シュリアストが女とは思えぬ形相で鼻血を吹きながら拳を突き出した。しかしシャンクも一応は武道を心得ている身である。指の間から剣呑な光を放つ拳を、優雅な身のこなしでさらりと避ける。

レリィ「でもいつの間にここに来たのかしら…」
ディアナ「さっきからいたけど」
シャンク「いたっけ…?」
フェイン「存在感薄っ…」

シーク「とりあえず屋上行くぞ」

シークが再び身を翻す。

『ガンッ』
シュリア「ぐぉっ」
フェイン「Oops!また喰らってる!」
ディアナ「みんなに当たらないように、盾になってくれてるんだね」
シャンク「そうか…。そんな事とはつゆ知らず、すまなかったシュリアストちゃん…」
レリィ「単に避けられなかっただけだと思うんだけど…」

シュリアストの不幸はまだまだ続く。

▼琉桔真緒さん▼
 シュリアストちゃんが五回目の攻撃を顔面で受けたその時だった。
重苦しい音をたてて必要以上に大げさに屋上の扉が開いた。
コウ「なんだ…?授業はどうしたんだ?仲が良いのは良い事だが、授業をさぼるのは感心しないぞ?」
シュリア「ッ!(コウ先生)」
ディアーナ「あ、コウ先生…」
シャンク「はッ!?そうか、まだ授業中…ッ!(流されてついてきてしまった事をものすごく悔やんでいる様子)」
レリィ「……どうして気付いてないの…?シャンク…」
フェイン「No!コウ先生、止めないでくれ、今、まさにこの瞬間に、総ての決着がつこうとしているんだッ!!」
シュリア「勝手に決めるなッ!!」
シーク「ほれ。隙だらけだぞ、シュリア(背中にシークの蹴りがはまり、シュリア顔面から床に倒れ込む)」
シャンク「ちょっ、シーク!!仮にも女の子になんて攻撃をッ!!」
レリィ「……今までのだって結構非道いと思うけど…」
コウ「いや、まあ、そうだな。身体を張ってじゃれるのはほどほどにしておきなさい。あと、シーク。あまり授業さぼるとティグレイン校長に言ってお前に恐怖の居残りをさせるからそのつもりで(淡々と笑顔で)」
シーク「………(間。)」

ふと校庭のにぎやかさにコウが視線を逸らす。

コウ「何やら校庭の方が騒がしいな…何処のクラスだ?」
ディアーナ「何あれ?」
フェイン「Wao!すごいッ!なんていうか…時代遅れの最先端を走ったような格好の…」
シャンク・レリィ「それって何…?」

彼らの視線の先には全国不良連合の姿があったッ………!!

▼むねをさん▼
フンドシに一丁に学ランを羽織った男……そして、明らかにオカルトマニア然とした格好の男。
その二人の後ろには怪しげな格好のマッチョ達が整然と控えていた。
レリィ「いやぁぁぁ!!身体が妙にテカテカ光ってるっ!(滝汗」
シャンク「ちょ、君達!その格好は人間として間違ってるぞ!!」
ヴェスタル「バカめ!うぬらにはこの合理性がわからぬか!呪術と筋肉の合体!」
ヴァルト「やー。だから問題はその格好だって(笑)」
フェイン「恥ずかしさ全開MAX!!」
ヴェスタル「そこがうぬらよ。不良たるもの叛逆の精神をもってして……」
エンガルフ「フッ。町中をこの格好で練り歩いたからな。半径3m以下には誰も居なかったのが実際のところだ。同時に、住民の奇異の視線もバッチリ浴びた」
ヴェスタル「要するに、もう恥ずかしいものなどないと言う事だ!!!」
ヴァルト「っぶねー。捕まる気ですかあんた(笑)」
シーク「普通捕まるんじゃねーか?公然猥褻罪かなんかで」
シャンク「いや、全裸ではないからね。半裸だよ、あいつらは」
コウ「あー。そういう問題でもないぞー(汗」
*注:下半身(byむねをさん:お絵描きBBS)
ヴァルト「じゃ、ゆっくりお話うかがいます?目的何、っても、その格好じゃあアレ以外なさそうね」
フェイン「アレって……ま、まさか俺の弁当!?Oh!!No!!!!」

間違いなくフェインの弁当ではないだろうが……その真の目的とは……

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