Random Box 9-05
―――リレー小説『ラドウェア学園戦争』―――
2003.12.7〜?

企画解説 (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10)


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▼氷更城 K也さん▼
 風を切る音がした。ざっくりと切られたエンガルフの懐から、へぇボタンが零れ落ちる。
シュリア「漫才はいい加減にしてもらおうか!」
 剃刀のシュリ。それが彼女の二つ名であった。―――たとえ、この場の誰もが忘れていたにしても。
 エンガルフはゆっくりとへぇボタンを拾い上げ、唇を寄せた。
エンガルフ「クックックッ。ハニー。それが貴様流の告白か」
シュリア「違うと言ってるのがわからんか!」
 喚くシュリアストをかばうように、コウが歩み出る。
コウ「とにかくだ。どこの馬の骨とも知れない輩にうちの可愛い生徒をやるわけにはいかん」
エンガルフ「ほう。では貴様が代わりに私の嫁になろうという腹積もりか」
コウ「……どうしてもと言うなら仕方ない」
シュリア「待て。やめろ。思いつめるな」
 その時。
???「や、やめて下さい!」
 一同が振り向くと、そこには、見違える姿のモリンが立っていた。

▼富士出月さん▼
ディアナ「モ、モリン?本当にモリンなの?」
モリン「フッ、最早あなた達が知っているモリンではなくなりました。ヴェスタル師匠の下で筋トレをやり、かなり成長して帰ってきました。否、成長というより「進化」といったほうが適切かな?今のボクは「その他大勢」の中でも最高位を誇るレベル「物語に絡む」ランクまで到達しました。これからはボクのことをウルトラモリンDXと呼んでください。」
シーク「うお!長文セリフを!こいつめ、少し見ない間にかなり成長しやがったな」
ディアナ「うん、頼もしくなったね。特に外見が」
ウルトラモリンDX(以下モリン)「フッ、悪いんですが皆さん。ボクは師匠にもっと教えを乞わなければなりません。そういうわけでボクは今から不良連合につきます。」
モリン改めウルトラモリンDXの急な裏切り!物語は風雲急を告げる!かと思われたのだが、次の瞬間、ウルトラモリンDXの口から、信じられない言葉が!(ガ@ンコ風)
モリン「それはさておき、シュリアスト先輩、あなたに言わなければならない言葉があります」
シュリ「いやな予感がするがなんだ?言ってみろ」
モリン「好きです!付き合ってください!」
一同「な、なんだってぇぇぇぇ!?」
エンガルフ「小僧!私の目の前でハニーに告白をするとはいい度胸だな。消し炭にしてやるから覚悟するのだな。」
モリン「フッ、ずいぶん自信がおありのようですが、へぇボタンを持っているのは貴方だけじゃあないんですよ。」
そう言うとウルトラモリンDXは懐からすっとへぇボタンを取り出した。
エンガルフ「・・・!ククク、貴様も持っていたのか。なかなか楽しませてくれる。ならば格下とは思わん、私とハニーの結婚式を貴様の命日としてくれるわ!」
モリン「その言葉、そっくりそのまま返しますよ!」
シュリ「私の意思は完全無視かぁぁぁぁぁ!!!」
シュリアストの悲痛な叫び声がゴングとなった。

■補足説明(by富士出月さん)
ランク覚える技
その他大勢なし
背景顔がラフで書かれている
野次馬ざわざわと言う擬音発生
犠牲者一番最初に殺られる位置にいる
村人A発言権
群集長文セリフ
物語に絡むイベント発生

▼香さん▼
 2つの影が交差する。
 もうもうと立ち込める砂煙から姿を現したのはエンガルフだった。
エンガ「ふっ、クックック。どれだけ過酷なトレーニングを積んだかは知らんが、最高ランクとは言っても所詮はジョブが「その他大勢」。ジョブ:「ラスボス」の私に敵うわけがない。長文セリフが使えるようになっただと?そのようなもの、初期ランクからとうに習得しておったわ!クックック。さぁ、ハニーこれで私たちの間に障害はなくなったようだな。心置きなく結婚式を…」
シュリア「うわ、何する!?やめろー!!」
 しっかりと抱きしめて顔を近づけるエンガルフに必死の抵抗を試みるシュリアスト、絶体絶命のその瞬間、救いの手は思わぬところから差し伸べられた。
シーク「ちょっと待ったぁ!!(ねる●ん風) 兄の俺になんの断りもなく結婚式か?」
ディアナ「シーク、さっきノリノリで仲人やるとか言ってなかったけ?」
シーク「妹がいないと、俺は俺は…」
シュリア「……(そんなに私のことを心配して…)」
シーク「妹の服にカメラを仕込んで更衣室の中を覗くという高等テクニックが使えなくなるじゃないか!!」
フェイン「うっそ!兄貴、そんなことしてたの…?」
シュリアいっぺん死んで来い!!
シャンク「なんてことを…!やめないか!シークェイン君!」
女生徒一同「キャーーー!!シャンク様〜〜!!」
フェイン「…一体どこから…?」
シーク「とにかく、俺の日課の妨げなどさせない!勝負だ、妹婿よ!!」
シュリア「ちょっと待て、誰が妹婿だ!!」

 シークの勝手な理由により、戦いの火蓋は切って落とされた!
 (そしてシュリアストの抗議は当然の如く無視された。)

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