Random Box 9-07
―――リレー小説『ラドウェア学園戦争』―――
2003.12.7〜?

企画解説 (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10)


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▼KaL@管理人▼
フェイン「ホワッツ? まさかオレの弁当を狙ってる!?」
シーク 「ちょっとぐらい食わせろ。いいだろ」
フェイン「ダメダメ! この漬物弁当はオレの…」
ヴァルト「オレのママが作ってくれた?」
フェイン「ノンノン、オレ自身のお手製」
シュリア「…最悪だな…」
シーク 「まあなんでもいい。とりあえずよこせ」
 シークェインが立ち上がり、フェインの鞄を開ける。
フェイン「させるかー!!」
 フェインは素早く弁当を取り出し、フタを開けると一気に口に流し込んだ。
シーク 「なに!?」
ヴァルト「おー、キサマに食わせるぐらいならオレが食うの精神」
フェイン「もごもごごもご、もごご!」
 フェインは漬物を口いっぱいにほおばったままVサインを見せると……
 ぱたりと仰向けに倒れた。
シュリア「一気はまずいだろう…」
ティグ 「急性高血圧症だな。保健室へ連れて行くとしよう」

失格:男子14番フェイン

▼富士出月さん▼
いつの間にか和平会食は生徒二人を犠牲にした恐怖集会と化していた。
ディアナ「ハイ、野菜炒め一丁あがり!召し上がれ!」
コウ「なんかこの野菜炒め、グレープのにおいがするんだけど。」
ディアナ「あ、ごめんなさい。砂糖と塩間違えちゃいました。」
シーク「なに!?佐藤俊夫?誰だそれは。何を間違えたんだ。」
シュリ「「砂糖と塩」だ!何だその東洋チックな人物名は。そもそも間違えただけでなんでグレープのにおいがするんだ。」
エンガ「ウムゥ・・・このままではいつ被害が私にまわってくるかもわからん。何かこの危機を回避しつつハニーをゲットできる策はないものか。」
ウルモリ「それなのですが、ボクにいい考えがあります。」
エンガ「おお!宿敵よ、敵ながら頼もしく見えるぞ!」
と、二人が話している間に
ディアナ「メインディッシュで〜す」
コウ「なんだいこのゲル状なのにやたらシャキシャキした歯ごたえの食べ物は(そして例によってグレープのにおいがする)」
ディアナ「ごめんなさい。ちょっと失敗して焼きすぎちゃって」
シュリ「何をだ!?」
ウルモリ「あの、もし、生徒会長」
ディアナ「どうしたの?お代わり?」
ウルモリ「い、いえそうではなく、せっかくの恐怖しゅ、いや、和平会食なのですから少しゲームっぽいことでもしませんか?」
ディアナ「あら、いいわね。で?どんなルールなの?」
ウルモリ「ルールは簡単です。たったさっきメインが出たから次はデザートですよね?ですからそのデザートを参加者が作り、どれが美味いかを競うというものなのですが、どうでしょうか?」
ディアナ「あ、それいいね。うんやろう。参加者が少ないと寂しいから賞品をつけましょう。なにがいいかしら」
ウルモリ「もちろんシュリアストさんです!」
シュリ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
シーク「「・・・」多いな!まあ、大体お前がなにを言いたいのかはわかるが。」
シュリ「もう、わかってたさ、ハハハ・・・」
力なく笑うシュリ。一方その頃保健室では、レリイがうなされていた
レリイ「うぅ・・、ぷ、+ドライバーがぁぁ」
シャンク「な、なにが彼女の夢で起こっているんだ?」

▼琉桔真緒さん▼
フェイン「と、いう事で、始まりますッ!デザート対決〜〜〜!!are you ready?」
ディアーナ「いぇーーーい★」
ヴァルト「いえーーーん(胃炎)★」
コウ「ヴァルト、意味が分からないんだが…」
ヴァルト「細かい事は気にしない」
フェイン「今回の賞品はぴっちぴちのジョシコーセー、シュリアストちゃんだーーーー♪」
ウルモリ・エンガ「おおおおおおおおお!!!」
シーク「なあ、シュリアスト。なんでお前ロープぐるぐるの上に生徒会長に紐もたれてるんだ?」
シュリア「………」
ディアーナ「それは、賞品は逃げちゃ駄目なの、って事なの」
シュリア「俺の…俺の人権は……」
ティグ「フッ。細かい事は気にするな。参加者はあの二名の他にシークもいる」
シーク「何で俺が出なきゃいけないんだ」
ティグ「可愛い…かどうかは知らんが肉親が賞品にされているのを黙って見ていられるほど、お前の内申点は高くないはずだが」
コウ「あー…校長…、それは脅しなのでは…」
ヴァルト「シーク、ファイト〜♪ヴァルト子も応援するわんvv」
シーク「気色悪い事するなッ!というか、何時の間にセーラー服なんぞ調達してきたんだ!お前はッ!!」
ヴァルト「ん?保健室にあった予備を失敬してきた。やたら胸余るから多分、レリィちゃんのかもな〜。保健室ではジャージ着てたし」
シーク「……。ヴァルト、俺が優勝したら、シュリアいらんから、それ寄越せ」
ティグ「フッ…。さすがはヴァルト。シークを知り尽くしているな…」
コウ「いや、あの、その場合、本来の持ち主の意見はいいのかな…」
フェイン「(あー良くない気はするけど、時間もないし、)はじめよっかー!」

 かくして、知らないうちに思い切りレリィちゃんは巻き込まれつつ、デザート対決は幕を開けたのだった……!!

▼KaL@管理人▼
 一番手はウル(略)モリ(略)であった。
ウルモリ「シュリアス子さんは僕がいただきます! スイカの姿造りブルジョア小悪魔風ソースがけです」
一同  「おーーーーー」
シュリア「…丸い…」
シーク 「…でかいな」
ウルモリ「姿造りですから」
ディアナ「どこから食べるの?」
 静寂が訪れた。
ティグ 「……ウルトラモリンDX、失格」
ウルモリ「ええっ!?」
 こうして、モリンの恋は破れた。
エンガ 「クックック。やはりハニーの心を捕らえるのは私しかいないと見える」
シュリア「違う。絶対違う。一生ない。安心しろ」
 そしてエンガルフのデザートが披露された……!

▼富士出月さん▼
・・・と思いきや、
エンガ「やっぱりやめた」
ディアナ「え?なんで?」
エンガ「優勝者は最後に出す奴というのが相場だ。料理漫画とかでも最後に出して優勝する奴のほうが多いであろう?」
シーク「ほう、確かに審査員はずぶの素人。最後のほうが印象に残るってもんだ。奴さん本気で優勝を狙ってやがるぜ、こりゃあ面白くなってきやがったぜ。」
ティグ「おぬし、ずいぶんのんきにかまえておるが料理はもう出来ておるのか?」
シーク「いや、出番ギリギリまで完成させねえ、鮮度が命だからな。」
ティグ「ほう。」
ディアナ「はい、では次のチャレンジャー、お願いします。」
次のチャレンジャーは意外や意外、なんとラギだった。
ラギ「よっしゃぁ!早速俺の作ったデザートをみせてやらあ!」
ディアナ「ラギ君じゃない!ひさしぶりね。」
シーク「ディアーナ、この影薄そうな奴と知り合いなのか?」
ディアナ「うん、中学校の頃からの同級生なの。実はラギの今付き合ってる彼女を紹介したのも私なんだ。・・・って、そういえば彼女は?」
ラギ「違う高校入ったら自然消滅しました。」
シーク「なんかリアルだな・・・」
ラギ「まあ、そんなことはどうでもいい!俺の作ったデザート食ってみろ!」
彼の作ったデザートは、とても美味いわけではないがまずいわけでもなく、なんとも面白味のないものであった。エントリーナンバー3,4(意外に参加者は多かった)とエントリーナンバー5がデザートを出した頃には彼が何を作っていたかは皆忘れていた。
ディアナ「さて、次のチャレンジャーは、エントリーナンバー6番、塩分地獄を乗り越えたフェインさんです!」
フェイン「YEAH!!」
一方その頃保健室では
レリイ「シャンク!私はあなたを絶対に許さない!!」
シャンク「夢の中の僕は何をやらかしたんだぁ!?」

▼香さん▼
フェイン「オレの作品はピクルドアイスクリームNARA風だ!」
 そう言ってフェインが出した料理はどこからどう見ても奈良漬だった。
シーク「とりあえず、アイスクリームには見えないんだが…」
フェイン「Where are your eyes!?よく見てよ!普通の奈良漬より白いだろ!!アイスがhidden flavorとして入ってる証拠だ!」
シーク「・・・まぁ、いい。おい、シュリア、お前食ってみろ。」
シュリア「なんでオレがッ!!?」
 すかさずヴァルトがシュリアス子を羽交い絞めにした。そこにエンガルフが迫る。
エンガ「はい、ハニー、あーん。あーんしないと口移しで食わせるぞ!!(ぼそり)
シュリア「ッ!!!!!!」
 エンガルフはさきほどシュリアス子に愛を拒絶されたときの怒りを忘れてはいなかった。
 シュリアス子は観念した。このまま拒否して、最終的に口移しされるのだけはごめんだ。漬物の味とバニラアイスの味を頭の中で合成し、シュミレートした後に、意を決して口を開いた。
 しかし、シュリアス子のシュミレーションには一つだけ致命的なミスがあった。彼女は奈良漬が粕漬けだということを知らなかったのだ!!

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