Random Box 9-04
―――リレー小説『ラドウェア学園戦争』―――
2003.12.7〜?

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▼琉桔真緒さん▼
『求めよ、さらば開かれんッ!』
 重なり合った二人の声に、目を見開いたフェインが何か叫び、シュリアストちゃんは遠い目をし、その他の人たちはとりあえず、我が身を守るべく、物陰へと逃げ込んだ。

どごごごごごごごごご………

ディアーナがそっと目を開くと、ヴァルトの服を掴んで叫んでいるフェインと、その傍らで毎度おなじみに笑い(「フッ」)を立てる校長と、その目の前で俯せに伏したセーラー服が至る所で裂けたお色気たっぷり(?)のシュリアストちゃんがまず映った。
ディアーナ「あ…大丈夫だったんだ。良かった〜」
 そんな声を上げたディアーナにフェインがくるっと振り返ってNoooっと叫んだ。
フェイン「What does it say? さっきの決めぜりふ聞いただろう!?ディアーナ!」
シャンク「え、な、何だった?」
フェイン「全然前後があってなかったじゃないか!最後のせりふ!」
 渾身の思いを叫んだフェインに対して呆然とする一同の中、シークは目を細めて言い放った。
シーク「細かい事を気にするヤツだな。お前、○○の穴、小さすぎるんじゃないのか?」

▼香さん▼
ヴェス「誰の○○の穴が小さいか!」
叫んだのはすっかり一同に忘れ去られていたヴェスタルだった。
シーク「別にお前のことじゃあ…」
ディア「きっとそろそろ出番が欲しかったのね」
シークのつっこみと、ディアーナたちの哀れみに満ちた視線にもめげずにヴェスタルは続けた。
ヴェス「わしらがどうして無事だか不思議だろう!」
コウ「いや、別に…」
フェイン「I don't care」
シーク「ところでさっきの続きだけどな、フェイン!お前…」
周囲の冷たい反応にもめげずに(空気を読めないだけ、とも言うが)、ヴェスタルは仰々しく両手を掲げて叫んだ。
ヴェス「これが我が不良連合の切り札、エンガルフの力だ!!」
ヴァルト「「ふんどし」関係ないし(笑)」
めちゃくちゃ他力本願がことを叫んだヴェスタルの声に答え、エンガルフが顔を上げる。
と、その視線の先に破れたセーラー服を手で押さえて顔を赤らめるシュリアス子ちゃんが映った!

▼KaL@管理人▼
エンガルフ「…美しい」
シュリア 「は?」
エンガルフ「その清楚な三つ編み、そのはにかんだ顔。決めたぞ。お前は私のものだ」
シュリア 「……………………はい?」
 エンガルフは風の速さでシュリアス子ちゃんのもとに駆けつけ、その長身を抱き上げた。お姫様抱っこであった。
シュリア 「ちょっと待て!? 一体何のつもり…」
エンガルフ「クックック。抗う顔もまたいい。このままテイクアウトで二人の世界へ招待してやろう」
 漫画本編での再登場時にエンガルフが読者にどんな偏見の目で見られようかなど、もはや作者の知ったことではなかった。
ヴァルト「さあ皆さん、祝福の言葉を!」
ディアナ「シュリアストー、おめでとうー。結婚式には呼んでねー」
フェイン「Congrats お二人さん! ヒューヒュー」
シーク 「仲人やってやるぞ、仲人!」
シャンク「今さら仲人やってもしょうがないんじゃ…」
コウ  「…ちょ、ちょっと待ってくれ!」
 お祭りムード絶好調の一同の中で、ただ一人コウだけが我に返った。

▼富士出月さん▼
ティグ「ハッハッハ!おめでとうシュリアストさん!今夜はとっておきのワインを開けよう!」
シーク「よっしゃぁ!学校上げてお祝いだ!今宵は踊り狂うぜ!こんなこともあろうかと思って1ヵ月前からコサックダンスの練習をしてきたのだ!」
シュリ「一ヶ月前から部屋から聞こえてたあの変な掛け声は練習だったのか!何考えてるんだクソ兄貴!!」
フェイン「HEY!祭りと言えばこの俺の出番SA!さあ、今夜のお姫様のお望みは何かな?イタリアンジョークからトランプマンの物まねまで何でもお手の物さ!」
シュリ「いらん!しかも古いし!」
エンガルフ「クックック、嫌よ嫌よも好きのうちってやつだ」
シュリ「いいから放せ!変なところ触るな!」
悲しいかなコウが一人われに帰っても役不足だった。
たとえ剣道の達人でこの作品では貴重な常識人でもこの流れを変えることは事実不可能なのだ。
そう、一人では。
シャンク「コウ先生!一人では無理です!及ばずながらボクも助太刀します!」
さあ、二人の反撃は通じるのか!?
その頃ヴェスタルとモリンは完全に忘れられていた!

▼むねをさん▼
コウ「よし!行くぞぉっッ!!」
怒号の様な掛け声の下、各々の得物を構えエンガルフに突き進んでいく。
エンガルフ「フッ!!脆弱脆弱ッ!!!」
エンガルフの指が虚空にツゥ、と舞う。
指先の軌跡を追って空間が不自然に歪んで行き、やがて
 パシィィッッ
コウ「な……」シャンク「っ………。」
コウの目の前に在った空間が完全にえぐり取られた。
土も上空の雲でさえも不自然に切り取られ、ポッカリと間を開けている。
シーク「……おいおい……シャレんなんねーぞ」
エンガルフ「シャレ?ハッ!シャレなものか、我々の愛は本気だ!マジだ!」
シュリ「さりげなく『我々』とか言ってんじゃない!!お前の一方通行だ!」
エンガルフ「ハニー……私の崇高な愛が伝わらないのか?」
シュリ「つ、伝わるか!そんなもん!」
エンガルフ「フ、ならば今夜は×××を×××して××××で愛を伝えてあげよう」
シーク「いや、それよりも×××に×××をモロに××って××××で。」
エンガルフ「妙案だ。××の××××は××××と×××と××でもよかろう」
シュリ「お、お前まで何を放送禁止用語連発してんだ、ゴルァァッ!!!」
コウ「いい加減に……」
フッ、とコウの体が傾いた。
「黙れぇっ!!」瞬間、コウが急速に間合いを詰め、刀を振り上げた。
エンガルフ「ハッ!遅いっ!」
と、エンガルフが右の手に持った奇妙な得物が掲げられ……
シャンク「お前がな」
エンガルフ「ッ!!」
背後からシャンクのレイピアが光る。
二度三度の斬撃を肌一枚でかわし、とびすさる。が、「フッ!」コウの太刀がエンガルフの体をとらえた。

その時、出番のないヴェスたんはモリンに筋トレを教え込んでいた……。

▼KaL@管理人▼
???「へぇー」
コウ 「…ん?」
 コウは我が耳を疑った。確かに竹刀はエンガルフの胴をとらえたと思われたが、この音は一体何か。もう一度、まともに胴に一撃を加える。
??? 「へぇー」
シャンク「…もしや…その服の中に仕込んでいるのは…」
エンガ 「ついこの前まではブーブークッションだったのだが、時代に乗ってへぇボタンにしてみt」
シュリアあほかおのれはッ!!

 モリンの筋力レベルが3上がった。

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