Random Box 9-06
―――リレー小説『ラドウェア学園戦争』―――
2003.12.7〜?

企画解説 (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10)


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▼KaL@管理人▼
シーク「いくぞ、おらぁ!」
 シークェインが鉄パイプを振り回す。

 ごん。

 エンガルフが身を沈めてかわした鉄パイプは、シュリアス子ちゃんの顔面にぶち当たった。
シュリア「…ちょっと待て。ちょっと待ってくれ」
シーク 「なんだ?」
シュリア「どういうわけか、あんたよりもこいつよりも先に俺が死にそうな気がする」
エンガルフ「どこをぶつけたのだ、ハニー。私が熱い抱擁と口づけで癒してやろう」
シュリアいらん。あっち行け。
エンガルフ「何!? 恋人の立場でありながら、この私の好意を受け入れられぬとでも言うのか!? おのれハニー、この裏切り、貴様の命でつぐなってもらおう!」
 事態は思わぬ展開を迎えようとしていた。一方その頃、校内では

▼氷更城 K也さん▼
相変わらず出番のないヴェスタルが家庭科室で味噌汁を作っていた。
 その頃、

▼むねをさん▼
ウルトラモリンDXは御飯をよそっていた。
 その頃……

▼KaL@管理人▼
ティグレインは七輪で秋刀魚を焼いていた。
 そしてその頃、戦いは思いもよらぬ方向に動いていた。そう、あの人物によって。

▼KaL@管理人▼
 ずいっ、と前に出たのは生徒会長ディアーナだった。
ディアナ「これ以上、この学校を破壊することは許しません」
フェイン「Eh…、学校破壊したのってヴァルトとレリィじゃ?」
ヴァルト「や、気のせい」
ディアナ「もっと平和的な手段で解決しましょう」
エンガルフ「ほう。では一体どうする?」
ディアナ「それは……」

▼むねをさん▼
ディアナ「和平会食です!!」
一同「ぉぉ……!!」

ティグ「フッ。既に用意は出来ている……」

▼琉桔真緒さん▼
 ティグはそう言って一同に背を向けた。次の瞬間、ティグ校長のかなり後ろの方から見ていた生徒達が蜘蛛の子を散らしたように校舎へと戻っていき、後には丸い巨大なちゃぶ台と、傷だらけのウルトラモリンDX(負けたからもしかしたらもうウルトラも、DXも付いていないかも知れないが)と、恐ろしく割烹着の似合った男が鎮座していた。
レリィ「う………(ビジュアル的に耐えられない・涙)」
ディアーナ「こんな事もあろうかと、ご飯を用意してもらいました!さあ、皆さん、席に着いて下さい」
フェイン「Aa……nn、hey、生徒会長。席っていうか、あの、直に座れと?」
ヴァルト「あ〜ら、ヴェスタン。割烹着がよくお似合いね♪」
ティグ「フッ」
シュリア「意味もなく笑うなッ!というか、こんなヤツのメシなんぞ食えるかッ!!」
 そうシュリアが叫んだ瞬間、それまで無言で鎮座していたヴェスタルの目に光るものが走った。
ヴェスタル「お残しは許しまへんでーーーーッ!!!」

▼香さん▼
シュリアストが閉口したのを確認すると、ヴェスタルはパンパンと手をたたいた。すると、どこからともなく着物を着た不良連盟の面々が御膳を運んできた。
レリィ「いッ…いやぁああぁぁあぁあああああッ!!(ぱたん)」
あまりの衝撃映像にレリィはその場で失神した。
フェイン「riceと、miso soupと……なに??」
おかずが置かれているはずの場所にはなにやらよくわからないもの(うにょうにょしていたり、てろてろしていたりした)が数品置かれていた。
ティグ「フッ。そういえば私はさきほどさんまを焼いていたのだった。ヴェスタル殿の手料理にありつけず残念だ。」
早口でそう言うとティグレインはものすごい速さでずらかった。
ヴァルト「あ、俺も…(グイッ)」
それに続こうとしたヴァルトはしかしシュリアストによって阻まれた。
ヴァルト「えと、シュリっち、このマントを掴む手は一体…?」
シュリア「いつもいつもッ、自分だけ逃げられると思うなよッ!」
そうこうしているうちに全員の前に御膳が用意された。
ヴェス「さて、行き渡ったようだな。これから我々の用意した料理を食べてもらう。最後まで意識を保っていられた者の勝利だ。さぁ、食え!ちなみにお残しは許しまへんで。」
一同「そ…んな、むちゃくちゃな!!」
かくして世にも恐ろしい「和平会食」が幕を開けようとしていた…。

失格:女子23番レリィ、校長ティグレイン

▼KaL@管理人▼
 最初の一口と共に、全員の間に走る衝撃。
シュリア「こッ…こんなものが食えるか!!」
ヴェスお残しは許しまへんでぇ!!
 今にもちゃぶ台をひっくり返そうとしたシュリアストは、ヴェスタルの強烈な気合の前に、再び正座で席についていた。
シーク 「お。この味噌汁いけるな」
ディアナ「うーん。うにょうにょしたものは不思議な食感です」
シュリア「(………食ってる………)」
コウ  「(ぼそり) 漬物がほしいかな」
 全員の目がフェインに集中した。

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